こんにちは。
今日は説明がないと理解が難しい、京都建築大学校の特殊なカリキュラムについてお伝えします。
KASDは専門学校でありながら、多くの生徒が4年間通学しています。
それは二級建築士の資格を取得するためではなく、大卒の学位を取得するためです。
資格に関してはストレート合格の場合全て3回生で取りきってしまいますから、資格が欲しくて大卒はいらないという生徒は3年で卒業しても良いわけです。
4年通うといってもいくつかのパターンに分かれます。
これが非常にややこしく、詳細まで突き詰めれば毎年変わったり在学中に二転三転する事項もあるほど。
とはいえ基本的な部分で大枠は変わらないはずですので、ひとまず解説してまいりましょう。
まず入学の際に異なる部分からです。
建築学科と建築科があり、ざっくりいえば
・建築学科→理系大学卒業
・建築科→文系大学卒業
という扱いになります。
建築学科は3年で卒業することはないと考えてください。
次に2回生の秋頃に建築科の生徒には進路選択が迫られ、以下のパターンから進む方向を決めます。
①2回生で卒業し就職
②建築科のまま二級建築士の試験を受け3回生で卒業し就職
③建築科のまま二級建築士の試験を受けて、4回生で放送大学の単位を取り、文系大学卒業を目指す
④建築科から転学試験を受け建築学科へ転科し、4回生で放送大学の単位を取り、理系大学卒業を目指す
この4つから目的に合わせて選びます。
①と②は大卒を視野に入れていないので、正直なところ放送大学の講義を受ける意味があるのかというと微妙なところなんですよね。
もちろん卒業後自力で放送大学の残りの単位を取りきり卒業することもできますが、そういった方はほとんどいません。
そのため放送大学の講義や試験などをサボって帰る人もいます。
それでも学費は変わりません。
③は3回生の資格試験までは同じカリキュラムです。
資格が終わったら放送大学の講義と試験を受け、春休みに入ります。
4回生はほとんど授業がないので学校には行かず、放送大学の試験などの時だけ登校します。
前期の試験で放送大学の単位は取り終わる生徒が多いので、後期は卒業式まで登校することがないかもしれません。
これでも学費は同じです。勿体ないのでみなさんバイトしてますね。
ただし3回生で資格に落ちてしまうと去年と同じ講義をもう一度受けながら放送大学の単位も取るので少し大変です。
学費に差は出ません。
④は私も選択したコースで、資格試験が終わったらすぐに研究室(ゼミ)に所属します。
放送大学の単位を取りながら建築やインテリアなど自分が選んだ研究室で設計活動を行います。
ここで最終的に卒業制作もしくは卒業論文を提出することになりますので4回生は授業が減っても研究室で作業することが多いので登校頻度は高いです。
建築学科で3回生の時に資格を取りきれなかった方には去年と同じ講義を受けながら、卒業制作などゼミ活動を続けていくことになります。
一発合格の方はその生徒だけが受講できる講義が存在し、一級建築士の製図対策(簡素なものです)やプレゼン力を培う講義、3DやCADなど実務で役に立つ基本の使い方を学ぶ授業などを選択出来ました。
この講義を取ることで理系大学卒業の単位を満たしたことになると当時は聞かされていました。
ただもう一度資格対策を受けている生徒も、その講義を単位として認定するので特別な講義や補講などがなくても理系大学卒業になっていたと思います。
これは学校側に確認してみてください。
話を戻しまして、これに加えてゼミ活動は存在しますので、週3~4日空きコマもありますが帰宅はいつも学校が閉まる8時頃だったように記憶しています。
そんなわけで自分がどのコースを選び資格を取れるかどうかで3回生の後半以降の過ごし方が大きく変わってきます。
入学前に想像しづらいかもしれませんが、この記事で少しでもイメージを持っていただけたら幸いです。