設計事務所に就職できますか?
こんにちは。
建築に興味があると設計を花形と捉えている方も少なくないはず。
設計事務所に行けば憧れのデザイナーになれる!と夢を持ちますよね。
このようなイメージを持っている方は、就職までにしっかり下調べが必要です。
設計事務所が薄給激務というのはご存知かと思います。
都市部から少しずつコンプライアンスを意識する事業所も出てきていますが、まだまだその風潮は色濃く残っているようです。
毎日徹夜でしばらく家に帰れないとまでは言いませんが、深夜まで無給で仕事をする(サービス残業)は当たり前と思っている業界人も多いです。
こういった勤務体系の設計事務所はおそらく「アトリエ系」と呼ばれる類になります。
少し前にTwitterで石上純也氏の事務所とオープンデスク問題が話題になっていましたね。
今をときめく隈研吾氏や谷尻誠氏など、名だたる建築家のもとで最先端の建築を学びたいという方や、個人でこじんまりとやっているデザインに特化したところで働きたいという方はアトリエ系設計事務所を志望していることになります。
他にも設計事務所には種類のようなものが存在しています。
私が知っているものでお伝えします。
(他にもあるのかもしれません)
まずはハウスメーカーや工務店などから確認申請の代理業務を主にしているタイプです。
住宅の確認申請は作業的に行われるため、外注している企業も多くあります。
プランニングはクライアントが行い、その構造や法規的なチェックを行いながら作図します。
お客さんに会うことはほとんどありません。
次にハウスメーカーや工務店などと提携して基本設計などを行うタイプです。
自社の名前で設計が表に出ないので、会社のHPを見ても何をやっているのかよく分からないのが特徴です。
提携しているぶん仕事は途絶えにくく、住宅業界の忙しさに左右されやすいと言えます。
最後に大きな建物の施工図を書くタイプ。
設計職という求人でもプランは決まっていて、詳細を詰めていく役割を担います。
個人でやっているところからスーパーゼネコンの下請として組織設計事務所として施工図を請け負っている会社もあります。
他に少し系統は異なりますが、インテリアや設備設計でも上記と同じような感じです。
ではここからが本題。
京都建築大学校から設計事務所に行けるか?
結論は行けないことはない、です。
有名なアトリエ系設計事務所は他の大学院生や海外からのインターン生と張り合うことになるので狭き門です。
実力を思い知らされることになります。
募集はされていないことが多く、学生やインターン同士の繋がりが必要です。
確認申請代理や施工図書きは求人がたくさん出ているので、それを見つけることから始めましょう。
大きな企業で比較的安定しているそうです。
大手就職サイトからもエントリーできますし、KASDの求人票にもたくさんあります。
提携して基本設計を行う事務所は非常に見つけにくいです。
HPがなかったり自宅の一室が仕事場だったりするので、情報収集の手段が少なく苦戦するでしょう。
提携するハウスメーカーや工務店がどこなのかも分からないため、「この工務店のデザインが素敵だと思ったから就職したのに、デザインは外注で自分は確認申請と現場監理をするだけ」といったことも起こります。
求人は自社HPやハローワークに出ることがちらほらで、こちらも知人の紹介がほとんどで決まります。
行きたい設計事務所が見つかったらまずオープンデスク、うまくいけばアルバイトです。
まとまった期間からしか受け付けていなかったり、決まった期間に応募する企業もあるので情報を探しながら事務所に問い合わせも行いましょう。